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バルサ選手の差別的発言

フランスのサッカー選手、グリースマンとデンベレが、日本のホテルで日本人の容姿や言語をからかうような発言をした件で、二人の所属するバルセロナが正式に謝罪をしました。
話の本筋とは外れますが、バルセロナのメインパートナー企業の一つは、日本企業の楽天・・

差別的表現とは?

憲法には表現の自由がある、だから何をいってもいいんだ、それを制限したら人権侵害だという論調の方を稀に見ます。いや、わりと見ます・・。
憲法で表現の自由が定められ、人権として重要な権利だとされている大きな原因は、誰も何もいえないとなると民主主義が機能しなくなるからです。政府の制度に反対するという表現を抑圧されたら、誰が政治家になって国を変えられるんだって話ですよね。
そうなると、人を傷つけるだけの表現である差別的な表現なんてものは、憲法にいうところの「表現」にあたらないんじゃね?という議論が出てきます。差別的な表現に、憲法の保障は及ばないという考え方です。あるいは、憲法の保障はあらゆる表現に及ぶとしても、差別的表現の保護すべき程度は限りなく低いんじゃね?という考え方も出てくるわけです。当然ですよね。
このように、差別的な表現をして、「表現の自由」だから制限するなって言っている人は、何一つ「表現の自由」の意味も、人権の意味もわかっていない人なわけです。

ヘイトスピーチ

今から5年前。日本ではヘイトスピーチ解消法という法律ができました。
ヘイトスピーチとは、特定の国籍や民族の人たちに、何の理由もなく、「日本から出て行け」などと排除する発言をしたり、「○○人は殺せ」などと危害を加える発言をしたり、あるいは、特定の国や地域の出身であることを理由に著しく見下すような発言をすることです。
ヘイトスピーチ解消法は、「本邦外出身者」に対する「不当な差別的言動は許されない」と宣言しています。つまり、そのような差別的表現を禁止しているわけです。
考えて欲しいのは、わざわざヘイトスピーチ解消法という法律が日本で作られたという事実です。何の問題もなければ法律なんて作られません。日本人によるヘイトスピーチが問題とされたから法律ができたわけです。

まとめ

今回のバルサの選手の発言は、差別的なものであり、あってはならないことだと思います。それこそ著しく見下す発言といえるかもしれませんね。
ただ、この発言を受けた日本人も、徒にこの選手を非難するのではなく、自分の発言が他人を傷つけていないかを考え直す機会と捉えてもいいかもしれませんね。差別的とまではいかないけど、他の国の文化や言語をからかって笑ったことがある人も少なくないのではと思います。
あるいは、周りの人の発言にそのような要素がないかというアンテナを立てるいい機会になったかもしれません。実際に、ヘイトスピーチ解消法が5年前に日本で作られているわけですから、少なくともその時はヘイトスピーチをする日本人が目立つ程度にいたわけですから。

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