虐待って聞くと、僕には私には関係ないって思わない?だけど案外身近に存在しているんだ。
虐待されている子は、虐待されているってことに気づいてないことが多いんだ。あと虐待されているってことに気づいても誰に相談したらわからないって子も多いんだ。
もしそんな友達を見つけたら学校の先生なんかに相談してあげてね。
今日は虐待についてみていこう。
虐待ってなに?
一口に虐待って言ってもいろいろあるんだ。
大きく分けると、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクトがあるんだよ。
身体的虐
身体的虐待っていうのは、ざっくり言うと、ケガをする可能性がある行為をされることかな。たとえば、殴ったり、けられたり、首を絞められたりすることだよ。あと、それだけじゃなくて、冬に外に締め出したりするのも、赤ちゃんなんかを激しく揺さぶるのも虐待だね。
性的虐待
性的虐待っていうのは、性交や性的暴行をされたりすることの他、性器を触られたり、性器を触らせたりすることなんかも性的虐待にあたるよ。他にも、性器や性交を見せる行為、裸の写真を撮られたりするのも含まれるんだ。
心理的虐待
心理的虐待は、言葉で脅かしたり、「死ね」「お前なんて邪魔」などの暴言を浴びせたり、無視したり、他のきょうだいと全然違う扱いをしたりすることなんかがあたるよ。
あとは、お父さんがお母さんに子どもの前で暴力をふるうのもこれにあたるからね。
ネグレクト
最後に、ネグレクト。家に閉じこめて学校に登校させなかったり、大きな病気になっても病院に連れて行かなかったりすることなんかが代表例かな。たとえば、40度の熱があるのに、ほっとかれて海外旅行に行かれたらどう思う?これも立派なネグレクトだよね。
あとは、ご飯を与えない、極端に汚い部屋の中で生活をさせることもこれ。お腹が減っても「水だけ飲んどけ」なんて言われたら悲しいよね。お腹もペコペコ。
あとおじいちゃんおばあちゃんなどの一緒に住んでいる人が子どもに対し身体的虐待、性的虐待、心理的虐待を行っているのを見て見ぬふりする、放置することもネグレクトにあたるんだ。
こんな風に一言で虐待って言っても、種類は色々なんだよ。
虐待されている子の気持ち
こんなひどいことが虐待なんだから、虐待されている子はなんで周りの大人に相談しないんだろうと思わない?
実は虐待されている子は、自分が虐待されているってことに気づいていないことが多いんだ。生まれたときからそういう環境だから、「これが普通なんだ」「どこの家でもあることなんだ」って思って育っていくんだよ。逆に、お父さんやお母さんからの愛情表現なんだって思い込んでいる子もいるくらいなんだ。痛くても痛いっていえない、つらくてもつらいっていえない、そんな状態がずっと続くだけ、それに耐えるだけって子もいるんだ。
じゃあ、どんな場合に気づくかっていうと、大事なのはお友達の存在なんだよ。お友達との普段の会話で、昨日家でこんなことがあったんだって話がとても重要なんだ。たくさんのお友達に自分の家のことを話して普通じゃないってことにようやく気が付くんだ。
ただ、虐待ってことに気づいても本人は「自分がいい子でないからいけないんだ」「虐待されるのは自分に原因があるからだ」って考えちゃうことがある。こんなんだから自分から救いを求められないことが多いんだよ。
だから、周りのお友達で、あの家普通じゃないって思ったら助けてあげてね。例えば、学校の先生に相談をする、それだけでもいいからやってあげて欲しいな。
虐待が発覚すると?
虐待が発覚すると、児童相談所ってところを通して調査が行われて、家には帰せないって判断をされたら、施設で一定期間暮らせたり、里親って人のお家で暮らせたりするんだよ。家に帰して、お父さんお母さんが指導を受けるケースもあるけどね。
その子の生活は周りの大人が守ってくれるから安心してね。
こんな風に、虐待ってのは色々あるんだけど、そのまま放置すると、その子に一生のトラウマを与えかねないし、その子の人生にいい影響は一つもないんだ。
でも虐待は家庭の中でされるから、周りから見えにくいんだ。一番気づけるのは、友達である君かもしれないよ。
虐待かもって思ったら、まずは周りの大人に頼って相談する、その子自身が相談できないなら、友達として助けてあげてね。
虐待をされている本人は気づいていない場合がある。
虐待かもって思ったら、学校の先生などの周りの大人に相談する。