最近、カップルや友達同士、どこにいるかを教えるためGPSアプリを入れることがありますね。
「Zenly」(ゼンリー)などのアプリをスマホに入れると、宇宙にある衛星を使って、どこにいるかが一目でわかりますので、彼氏・彼女が浮気をしていないかどうかのチェックに使われることもあります。
お互い同意してアプリを入れることは全く問題ありません。
でも、黙ってGPSのアプリを相手のスマホにインストールすることは許されるの?
法律違反になるので禁止です
付き合ってるんだから、カレシに黙って、彼氏のスマホにGPSアプリを入れてもいいでしょ?という考えは間違いです。勝手にGPSアプリを入れることは犯罪です。
スマホにアプリを入れるときは、まず携帯電話のロックを解除した後、アプリをダウンロードする際に、IDやパスワードを入力することが必要です。
この相手のパスワードやIDを本人に黙って取得することも違法ですし、入力することも違法です。
これは、不正アクセス防止法という法律で禁止されています。
彼氏が寝ている間に彼氏の指紋でスマホのロックを解除したらいいんじゃね?と考えるかもしれませんが、他人の指を使って不正なアクセスをしている以上、違法であることに変わりはありません。
また、何とか理由をつけて本人にスマホのロックを解除させたとしても、GPSアプリを黙ってスマホにインストールすることは、刑法(けいほう)という法律に違反して、不正指令電磁的記録提供罪という犯罪になります。
もし、黙って、彼氏のスマホにGPSをダウンロードした場合、逮捕された、鑑別所や少年院に入れられる可能性があるのです。
ストーカーと呼ばれることになるかも
ストーカーという言葉を聞いたことがあると思います。
恋愛感情を満たす目的で、相手の普段行く場所を見張ることもストーカーの1つであると言われています。
GPSアプリを入れることは「見張り」と同じだと判断される可能性がありました。しかし、令和2年7月30日に最高裁判所の偉い裁判官は、自動車にGPSを付けたとしても、家の近くで「見張り」をしているのと違う、自動車の位置が分かるだけでその人自身の位置が分かるわけではない。として、「見張り」には当たらないと判断しました。スマホにGPSを入れるのも同じで「見張り」に当たらない可能性が高いです。
でも、よく考えるとGPSの情報を見て付きまとえば、それはストーカーそのものですね!
ストーカーって付き合ってない人とか元カレ・元カノに対してだよね?と思うかもしれませんが、現在交際中の相手に対してもストーカーが成立します。
ストーカーは、ストーカー規制法(ストーカーきせいほう)という法律によって、罪と罰が決められています。例えば、ストーカー行為をした場合、警察官から連絡がきて警告をされたり、裁判所から相手方へ近づくことを禁止する命令が出されたりします。
そして、ストーカーをしたり、命令を無視すると、最高200万円の罰金を請求されたり、逮捕され、鑑別所や少年院に入れられることになります。
浮気を発見しても言い訳にならない。
もし、GPSアプリを入れたことで、別の女の子と遊んでいたり、嘘ついてたことや浮気をしてたことが分かった!という場合、彼氏が悪いことしてたんだから、私がやったことも帳消しだよね?おあいこだよね?って思ってませんか?
彼氏が浮気していたり、悪いことをしていたことと、あなたが違法なことをしたことは関係ありません。彼氏が浮気をしていても、あなたの行為は犯罪に変わりなく許されるものではないです。
また浮気は人として責められることであり、最低なことです。
しかし、仮に彼氏が浮気をしていても、法律上の罰はありませんので、逮捕されたり、慰謝料を要求したりはできないのです。
ストーカーと呼ばれることになるかもしれません。
彼氏が悪くても言い訳になりません。
でも、浮気をする人は浮気をしますし、カレシの居場所が分かっても後から問い詰めることができるだけで、浮気防止にはなりません。リスクを負ってまですることはでないです。