中学校、高校では、部活に絶対に入らないといけないルールになっている学校があります。
新入生は、どの部活に入るか迷うところだと思います。
トランポリン部がある学校もあるようです。トランポリン競技はオリンピック種目になっているので、憧れている人もいるはず。
でも、大きな事故が起こることもあるです。
今回は、実際にあったトランポリン部の事故をご紹介します。
どんな事故?
埼玉県の16歳高校2年生男子生徒の事故です。
入部1年目だったようですが、難しい技に挑戦しようと思って、前方抱え込み二回宙返りの練習をしていたそうです。
先輩のやっている姿を見て、見よう見まねで練習していたそうですが、練習中、マットに頭から落下してしまい、その結果、下半身が全く動かなくなり、腕もほとんど動かない体になったそうです。この男子生徒は、部活の顧問の先生にも責任があるということで、県立高校だったので、埼玉県に治療費や慰謝料、将来働けなくなったことに対する補償を求めて、裁判をしました。
学校側に責任はあるの?
この裁判では、部活の顧問の先生にも責任はあるとして、学校側の責任を認めました。
顧問の先生は、やる気が無くなっていた時期だったそうで、部活動に顔を出さず、大学を卒業して間もない講師の先生だけに部活を任せていたそうです。
部活の顧問の先生としては、トランポリンが事故が起こりやすい部活だということや高校生は冒険心や挑戦心がある年齢だから危険な技に挑戦してしまいがちということから、しっかり安全指導をしないといけなったと判断しました。
部活にほとんど顔を出さず、危ない技を練習してないか確認して注意しなければならなかったということです。
生徒自身には責任ないの?
もちろん、顧問の先生だけが悪いわけではありません。
生徒自身にも責任があると裁判官は判断しています。16歳という年齢なんだから顧問の先生からの指導がなくても、自分で判断して身を守ることができたはずですし、入部1年目には危険な技だと分かったはずだからです。
この裁判では、学校側が40%、生徒側が60%責任があると判断し、生徒に対して約
6000万円を支払う義務があると判断しています。
どうしたらよかったの?
お金をもらっても、体が元通りになるわけではありません。将来したいと思っていた夢も諦めないといけなくなったかもしれません。
だから、自分の安全は自分自身で考えないといけません。
もっと上手くなりたい!難しい技ができるようになりたい!と思うのは当然ですが、優先すべきは安全です。
安全第一で部活を頑張りましょう。