村八分
村八分（むらはちぶ）とは、村社会の中で、秩序等を破った者に対して課される制裁行為であって、他の村人が結束して交際を絶つこと（共同絶交）などをいいます。要は村から仲間外れにすることです。
そもそも今のご時世、「村」というものがどんどんなくなってしますし、村八分なんて過去のものと思われている方も多いはず。
静岡県上野村村八分事件
有名な事件だと、静岡県上野村村八分事件です。１９５２年に 静岡県富士郡上野村（現: 富士宮市 ）で発生した、 不正選挙 の告発した高校生一家を村八分にした人権侵害事件です。
これも今からもう７０年以上前の事件ですね。
令和３年５月２６日の判決
このように過去のものと思われがちの村八分ですが、つい最近、村八分に対して賠償を命じた判決が出たんですね。要は、まだ今も存在しているということです。ぞっとしますね。
事件の内容は、２００９年に出身地であった集落にUターンした男性が、区長らとトラブルになった。区長らからは、「よそから帰ってきて偉そうなこと言うな」などとののしられたようです。
そんなことがあって、２０１３年に自治区は、その男性と「共同断交」の決議をしたようです。市報や冠婚葬祭の連絡は届かず、通行妨害などの嫌がらせを受けた。他の住民からは「あんたと話すと怒られる。」と避けられたようです。
目に余るこれらの行為に対して、その男性は、男性が平穏に暮らす人格権を侵害したとして、慰謝料を請求。これに対して、大分地方裁判所中津支部は自治会の区長らに対して約１１０万円の賠償を命じる判決を出したようです。
氷山の一角
このような村八分、おそらく氷山の一角なんだと思います。これだけ学校でいじめを防止しようと言っている世の中で、大人もしっかりしてくれよという思いですね。
