「バツイチ」って言葉聞いたことありますか？
離婚をすると「バツイチになった」「バツが付いた」っていう言い方をします。
もっというと、離婚２回目の人は、「バツ２」、３回目の人は「バツ３」という言い方をします。
「バツ」ってどういう意味でしょうか？罰？
実は、「戸籍」（こせき）に関する用語なんです。
日本では、戸籍法（こせきほう）という法律があって、お父さん、お母さん、こどもたち、おじいちゃん、おばあちゃん、結婚相手などの関係性を市町村が管理することになっているんだ。
例えば、お父さんとお母さんは結婚するときに、戸籍を作っています。戸籍を作るには、みんなの「本籍」（ほんせき）の場所を決めますが、この本籍をどこの場所にするかは自由です。スカイツリーにしたり、東京ドーム、大阪城にしたり、好きな場所を登録できるんです。本籍を決めると、この場所に登録している御子柴父さん、御子柴母さんのように、家族の関係を証明してもらえます。そして、子どもが産まれたら、出生届といって、子どもが産まれたよ！って伝えて、子どもを戸籍に入れてもらうことになります。
そして、もし、お父さんとお母さんが離婚をすると、どちらかが戸籍から出ていくことになります。家族じゃなくなるからです。
戸籍から出ていくときは、お父さんかお母さんの名前や生年月日などの記録を消してしまうのではなく、その記録に大きく✕を記載することになります。この✕が「バツイチ」の「バツ」なんです。
離婚をして、戸籍から出て行った人を✕って何か嫌な言い方だよね。。
でもよくよく考えるとね、お父さんとお母さんが結婚したとき、新しい戸籍を作ってるけど、もともとお父さんとお母さんはそれぞれ実家の戸籍に入っていたんだ。そこから、出ていって、新しく戸籍を作ったということなんだけど、実家の戸籍から出ていくとき、実家の戸籍のお父さんとお母さんの記録に✕が記載されてるんだ。
つまりね、結婚するときにも、✕が付くんだよ。
そう思うと、「バツイチ」っていう言葉には、離婚っていう意味だけじゃないし、ほとんど意味がない呼び方って分かると思います。もちろん、離婚は悪いことではなく、未来への新しいスタートっていう意味もあるから、「バツイチ」もマイナスな言葉じゃないね。
