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女の子
親が生活費が足りないから働けって言って、居酒屋のアルバイトを勝手に決めてきました。

先生
君はそこで働きたいの?

女の子
ううん。勉強もしたいし友達とも遊びたい・・

先生
なるほど・・じゃあバイトに関して説明するね。

中学生、思春期真っただ中。勉強に、部活に、遊びに、恋愛に、大忙しだね。

そんな楽しい真っ盛りに、お父さんやお母さんから、生活費ないから働いてって言われたらどうする?

今日は、中学生のお仕事事情についてみていこう。

中学生は働いていいの?

15歳になってから初めての3月31日を迎えるまで、つまり中学生の間は、高校生とは違って、基本的にはお仕事をしちゃだめなんだ。

中学校までは義務教育、それまでは勉強に集中してほしいってことかな。

でもね、13歳以上の子は、働くことができる場合があるんだよ。

「非工業的事業に関わる職業で、児童の健康及び福祉に有害でなく、労働が軽易なもの」であれば働いていいですよっていう規定があるんだ。難しい言葉だね。

工業的なもの、つまり何かを製造するお仕事はだめ。あとは、5メートル以上の高い場所で落ちたら危ないところでするお仕事だったり、工事現場の足場の組立だったり、砒素とか危険なモノを扱うお仕事だったり、そういった危険なものも禁止されているよ。あとね、旅館だったり、ご飯屋さんだったり、そういった場所でのお仕事もだめなんだ。

じゃあ、こういうお仕事じゃなければいつでもできるのっていうとそうじゃないんだ。

中学生がお仕事を始めるには、まずお父さんやお母さんの同意が必要だよ。この同意がないと、お父さんお母さんは、お仕事をするって約束を取り消すことができるから、お父さんお母さんに秘密でお仕事を始めたらお仕事先に迷惑をかけちゃうことになるんだ。

あとは、通っている中学校の校長先生に言って、証明書を出してもらわないとダメだし、労働基準監督署っていうところの許可っていうのも必要なんだよ。

こんな風に中学生が働くのは、すごく厳しい要件があるんだよ。

ちなみに、これら全部をクリアしても、働いていいのは、基本的には午前5時から午後8時までの間で、もちろん学校のある時間以外だよ。そうなると、かなりできるお仕事は限られてくるよね。

両親が途中で働くのはダメって言い出したけど?

お父さんお母さんに聞いて、「いいよ」って言ってもらえたから、張り切ってアルバイトをしてたけど、その途中でお父さんが、アルバイト先の店長のことが気に入らないって理由だけで、アルバイトをするっていう約束を取り消しちゃった。こんなときはどうなるんだろうね。

お父さんお母さんは、お仕事をしていいかどうか、同意する権限があるんだよ。そして、たとえはじめ同意していても、途中でやっぱりそれ取り消しまーすっていうこともできるんだ。なんでかって言うと、子どもを守るために、たとえば初めに聞いていたのと違って、勤務時間が長すぎるとかお仕事の内容が危険だとかいう場合にね。

だけどね、今回の取り消しまーすの理由は、ただのお父さんの感情的な理由だね。あくまで取り消しまーすといえるのは、子どもに不利益がある場合だけなんだ。だから、お父さんの好き嫌いだけでは取り消しまーすといっても効果はないから安心してね。

逆にお父さんお母さんに無理やり働かされるんだけど?

お仕事をするには、お父さんお母さんの同意が必要だって話だったね。無理やり働かされる場合も、お父さんお母さんの同意はあるよね。たとえば、さっき言った他の要件も満たしているとして、だから、働かないといけないの?というとそうではないんだ。

お父さんお母さんは、普段、子どもを代理して、いろんな約束をできるんだ。

でもね、勝手に労働契約っていう子どもをあなたのところで働かせますっていう約束を、子どもを代理してすることはできませんって法律に規定されているんだよ。

つまり、子どもは自分の意思でしか労働契約、お仕事行きますって約束はできないんだ。

だから、たとえば、お父さんお母さんが勝手に、生活費が足りないからって言って、新聞配達の仕事をやらせようとしても、子どもは行かなくてもいいんだよ。

お父さんお母さんにも都合があるだろうけど、君がそれに納得した時だけ働けばいいんだ。

ちなみに、納得して働きだしたとしても、お給料をお父さんお母さんに支払うことは禁止されているよ。

君が働いて得たお金は、君がちゃんと受け取ってね。

結論
基本的に自由に働けない。
親の同意、校長の証明書などなど要件は厳しい。
親の気分次第で一度働き始めた仕事ができなくなったり、無理やり働かされたりすることはない。

先生
やること一杯の中学生生活。充実した時間を過ごしてね。

 

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