ホストってかっこいいし、優しいしちょっと憧れるよね。
でも、夜のお仕事はトラブルが多いのも事実。そこには誘惑があったり、色営業があったり、大金が動いたりもします。
実際、高校生や未成年がホストクラブにハマってしまって、何百万円使ってしまった、借金をしてしまったということもあるようです。
当然、数百万円なんて大金用意できません。
こんなとき、法律は守ってくれないのでしょうか?
実際、京都で16歳の男の子が父親のクレジットカードを勝手に持ち出し、キャバクラで約550万円を使ったという裁判がありました。この裁判ではどのような結論になったでしょうか。
日本という国は未成年者を守ろうと色々なルールを作っています。
その1つが「未成年取消権」というものです。
未成年者が親の同意を得ずにした契約は取り消せるというものです。
ホストクラブで楽しむというのも契約です。お金を払って、ホストに楽しませてもらう、飲み物を提供してもらうという内容の契約なんです。
ホストクラブに行くことを親が同意していなかった場合、契約を取り消すことができ、ホストクラブを利用しても一切お金を支払わなくてよくなるのです。
このように未成年者には大きな保護がされているのです。
ただし、自分が「未成年じゃなくて、大人だよ」と騙してしまうと、「未成年者取消権」を使うことはできません。騙された相手がさすがに可哀そうだからです。
この「未成年者取消権」を知った人の中には、「これって全部タダで楽しめるんじゃない?」「未成年はお金払わなくてもいいんだ」と思うかもしれません。
しかし、この「未成年者取消権」を知ってしまった後、騙そうと思って、契約をすると、
「詐欺罪」になって捕まってしまいます。だから、何があっても、未成年者は法律で守られてるから大丈夫とは思わないでください。
先ほどの裁判例では、「未成年者取消権」が認められましたが、親のクレジットカードを使っていたことにより、親はクレジットカードの代金を一部支払えという結論になっています。親を巻き込んでしまって好き放題にすると代わりに親が痛い目にあってしまうんですね。
あくまでも「未成年者取消権」は、未成年者のミスを救う1回だけのチャンスということを覚えておいてください。