五輪中止を訴える反五輪団体が、約100人によるデモ行進を行いました。
さらに、水面下では公安警察が反五輪運動に対して〝けん制〟を入れていたことも発覚した模様です(それが牽制なのか真偽は不明です)。
コロナ禍でデモ後進がなぜ許される?
五輪の開催をすべきか否かは置いておいて、緊急事態宣言下で、人が集まるのはやめようと、休業要請等がなされる中で、なんで集団を形成し、大声を出すデモ活動が許されるのかと思われてる方も少なくないはずです。
答えは、デモ行進が、とても重要な憲法上の権利として位置付けられているからです。
今日はデモ後進の法的な位置付けについて簡単に解説します。
デモ行進は憲法上の権利
デモ後進は、表現の自由の一つとして、憲法上保障された権利であり、人権の中でも特に重要なものとして保護されています。
日本は民主主義の国なので、国民一人一人が自由に考えを発信し、議論しあって、その思いを投票することで、国の進むべき方向が決まります。
表現の自由は、その議論を保障するという意味で、憲法上とても重要だと理解されています。
デモ後進は、その表現を実現するとても重要な手段ですので、憲法上重要視されてきたわけです。
重要なら何してもいいの?!
ではデモ後進が重要な憲法上の権利だとして、何をしても良いか、というとそうではありません。
公共の福祉といって、人に世間に迷惑をかけてまで、やっていいわけではありません。
現にデモ後進をする場合、警察署に許可申請ないし届出をするように運用されています。みんなが使う公道を使用してデモ後進は行われますので、交通整備なんかが必要となるわけです。
コロナ禍だから、デモ後進は迷惑でやめるべきでしょ、という雑な議論はすべきではありません。しかし、昔と違ってSNS等で表現の発信方法が増えた今、デモ後進にて伝えたい内容と整合するような発信方法を取った方が、賛同を得られたのではないかと思います。