「警察鬼ごっこ」って聞いたことあるかな?
よくあるのは、みんなで公園かどこかにバイクで集まって、警察に嘘の通報をするんだ。で、あわてて出動した警察をおちょくって、バイクで逃げるっていう行動のことをいうんだよ。
ほんとダレトク?って思うよね。でも結構な非行少年がやってたりするんだ。逃げるのがスリルがあって楽しんだって。
今日は、「警察鬼ごっこ」をしたら、法律的にどうなのか見ていこうね。
「警察鬼ごっこ」っていったい何なの??
「警察鬼ごっこ」って何っていうと、嘘の通報をして警察を呼び出して、そこから警察をおちょくってバイク等で逃げる、そんな遊び。いやこんなのもう遊びじゃないよね。立派な犯罪だね。
なんでこんなことするのって思う子はいっぱいいると思うし、それがまともだと思うよ。でもね、世の中にはこういうことをしてスリルを味わって楽しんでいる子もいるんだよ。
今日はこの「警察鬼ごっこ」なるものが、どんな犯罪にあたるのかみていこう。そのついでにバイクでの暴走行為、逃亡行為の危険性も考えていこうね。
どういう法律に反するの?
「警察鬼ごっこ」のスタートは、まずバイクや車で、みんなで集まることだね。
そして集まってから、警察に110番するんだ。その公園あるいはその公園の近くで、人が倒れていますとか、強盗にあいましたとかね。
それを聞いて警察は、急いで現場に駆けつけてくれんだよ。本当に迷惑な話だよね。
この行為だけでももう犯罪が含まれているんだよ。どれだと思う?
それは嘘の通報をするっていう行為なんだ。
嘘の通報をするっていう行為は、軽犯罪法で犯罪とされているんだよ。そらそうだよね。もしこの間に本当に困った人が通報してたのに、警察の人員が足りないとか出動が遅れるってなったらどうするのって話だよね。
あとこの行為も行き過ぎたら、軽犯罪法じゃなくて刑法っていう法律で、業務妨害罪って罪になる可能性もあるんだよ。そうなるともっと刑は重くなるんだ。
とにかくこれだけでも最低な行為だってことね。
次に警察が現場にやってきたら、通報は嘘でしたって言って逃げるんだよね。バイクや車で。
その逃げる最中に、蛇行運転とか警察をおちょくるような運転をしながら逃げる場合が多いんだ。
これは道路交通法で禁止される共同危険行為の禁止に違反するんだ。だから、逃げている最中もアウトなんだよ。
あと暴走用に騒音等を出す仕様になってたら、道路交通法上の騒音運転等禁止違反にもなるかな。
さらにナンバープレートを隠している場合も多いだろうね。警察にばれないように。だから、自動車登録番号標等表示義務違反もその場合は成立する。無免許運転だったらそれも違反だね。
とにかく違反だらけだね。
こんなことをして捕まった少年は、家庭裁判所の審判を受けて、保護観察処分や少年院送致等の処分がかされることになるんだよ。
まぁ、当然だよね。
暴走行為、逃走行為の危険なところ
暴走行為や逃走行為は、とっても危険なんだってことを理解してほしいな。
世間では、パトカーからの追跡を逃れるために逃走している最中、人をはねちゃったり、他の車に衝突しちゃったり、人に迷惑をかけることが頻繁におきているんだ。
迷惑って言っても、バイクや車に突っ込まれたら、人はひとたまりもないよね。その人の命を揺るがすすごく重大な迷惑をかけるんだよ。
そんなことをしようものなら、その少年自身も本当に大変だよ。刑事上の責任もだけど、それよりも民事上の責任、そうその人への慰謝料だったりね。その人が亡くなっちゃったり、寝たきりになっちゃったりしたら、何億円の賠償金額になるんだよ。その人への責任と賠償金を一生背負って生きていく事になるんだ。
あと、その少年自身も逃走中に無理な運転をして亡くなっているケースもよく見られるね。たとえば、踏切を無理に渡ろうとして電車にひかれるとかね。
自業自得だって思うかもしれないけど、大事な命だからね。若気の至りで命を落とすようなことはしないでほしいな。
そんなことにならないためにも、もし君の周りで暴走行為とか「警察鬼ごっこ」をしている子がいたら、すぐにやめるように注意してあげてほしい。
逃げるときに他人に迷惑をかける恐れがある。
そうなったとき、一生背負ってしまう責任を負う。