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男の子
警察に昔逮捕されたことがある、少年院までいったんだって友達が言っていました。

先生
あらまぁ。何をしてしまったんだろう。

男の子
お年寄りからお金を取ったみたいです。
なんかかっこつけて話してくるんですが、警察署ではどんな生活なんですか?

先生
あら、特殊詐欺とかかなぁ。
全然かっこいいもんではないよ。今日は、警察署の1日をみてみよう。

近くにこんな友達いませんか?「俺少年院行ったことあるから」なんてことを自慢気に話してくる友達。しっかりと自分のやったことを反省している子はこんなことをいいません。

少年院に行くってことは人に迷惑のかかる悪いことをした場合です。

少年院に行くまでに、逮捕されて警察署で生活をして、その後鑑別所ってところで生活して、家庭裁判所の審判を受けて少年院に行くんだよ。どこの生活もそんな自慢気に話すような内容ではないんだよ。

今日は逮捕されて一番初めに行く場所、警察署での1日をみていこう。

「逮捕」って何?「勾留」「勾留に代わる観護措置」って何?

「何時何分、お前を逮捕する」なんてよくテレビで聞くよね。

逮捕は、その子が悪いことをしたと疑われたときに、その子が逃げそうだったり、証拠を壊したり隠したりしそうなときにできるんだ。

どうなるかって?警察署の中にある牢屋みたいな場所でその子は生活することになるんだよ。

逮捕には48時間という時間制限があって、その間に、警察署は、その子がしたって疑われている悪いこと(事件)の概要をまとめて、検察庁というところに送るんだ。そこで検察官と呼ばれる人が、事件の内容をもっと捜査しようと判断すれば、10日間(長い場合は20日間)、警察署だったり、場所を移して鑑別所だったりで生活をしないといけなくなるんだ。このことを「勾留」だったり、「勾留に代わる観護措置」だったり言うんだけど、「逮捕」されているときとその子自身の生活はあまりかわりないかな。

その子は、その間、警察署の中にある牢屋みたいな場所で、生活をしなきゃいけないんだ。もちろん、学校にも行けないし、アルバイトにも行けない。好きなものも食べられないし、好きな場所にも行けないんだ。

それだけじゃなく、警察署から学校へ連絡がいく場合もあるんだよ。その子が中学生だったらまだしも、高校生なら義務教育じゃないから特に私立高校などでは退学処分になっちゃうこともあるんだ。

これまで毎日会えていたお父さんやお母さんにも面会のとき以外会えなくなるんだ。面会のルールは警察署によって違うけど、だいたい1日20分くらいしか会えないよ。しかも、アクリル板越しに話さないといけないんだ。悲しいよね。

警察署での生活ってどんなの?

警察署での1日の生活の流れを朝から順にみていこう。

過ごす部屋は、トイレがむき出しで置いてあるだけの何もない檻がついたコンクリートの部屋だよ。

まず、朝7時ころに警察官に起こされることから一日がスタートするよ。

「おい、○○。朝だぞ。起きろ。」って言う具合で。「○○」は名前じゃなくて、「少1-4」みたいに番号なんだ。警察署内では名前では呼んでくれないんだ。ずっと番号で呼ばれて悲しい気持ちになるんだよ。

起きたらすぐに布団をきれいにたたんで、警察官が指示する場所に急いで置きにいくんだ。布団を置く場所は、鉄格子で囲まれた部屋の外だから、もちろんその間ずっと警察官が見張っているよ。

次にするのは部屋の掃除。掃除は簡単な掃き掃除や拭き掃除だよ。掃除用具は警察官が貸してくれるんだよ。掃除が終わったら顔を洗って歯磨きをするんだ。この間も警察官に監視されているよ。その後は、警察官が運んでくれた朝ごはんを食べるんだ。

朝ごはんの後、少し時間が経ってから警察官が監視する中で、部屋の外に出て、髪の毛を整えたり、日によってはお風呂にも入れるんだ。

ただ、お風呂は週に1~2回だけ、しかも15分だけだよ。しかも、もちろんお風呂の最中も警察官が小さな窓から監視しているよ。

ついでにトイレのことだけど、トイレは、部屋の中にむき出しに置いてあって、一応トイレに座った時に下半身は隠れるようについ立てはしてあるけど、上半身は外から見えるようになっているんだよ。だから、落ち着いて用を足すなんてことはできないんだ。

朝ご飯が終わって、警察官の人が事件の取調べをするときは、警察官の人が部屋まで呼びに来てくれて、取調室っていうところで、取調べを受けるんだ。取調べにいくために部屋を出るときは、必ず身体検査、持ち物検査をされて、手錠をかけられて取調室まで行くんだ。取調べでは、事件のことだけじゃなくて、生い立ち、家族のこと、学校のこと、いろいろ根掘り葉掘り聞かれるんだ。

逆に、取調べが1日中ない日もあるんだよ。そのときは、部屋で本を読んだり、ボーっとしたり。もちろんスマホなんか持ち込めないよ。とにかくやることがないんだ。自由にできることといえば、部屋でゴロゴロ横になることくらいだよ。

昼食は12時ころ、夕食は5時ころに、朝食と同じように警察官の人が部屋まで運んできてくれるんだ。ご飯のメニューは毎日変わるよ。量は少し少なめでお世辞にもおいしいとはいえないよ。

消灯は8時だよ。消灯前に、警察官の指示を受けて、布団を取りに行って、布団を引くんだ。消灯後は、真っ暗になるから本とか読んだりすることもできないよ。

でも一日何もなくて疲れてないこともあるからなかなか寝付けないこともあるよ。横の部屋から怒鳴り声とかいびきとか色々聞こえてきたりもするんだ。

こんな生活が、だいたいの場合は、10日間続くんだよ。したい?したくない?

結論
お父さんお母さんと自由に会えない。
学校もアルバイトも行けない。ひどい場合には退学も。
常に監視されている。
もちろん自由なんてない。
名前すら呼んでもらえない。

先生
「逮捕」されてしまうと生活が一変します。こんな生活したくないですね。

 

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