校則って何?というと、ざっくり言うと、学校が建てられた目的を達成するために、通学する学生にこれだけは守ってねって、学校が定める一方的なルールです。
このルールの中に、男女交際禁止って書いてあったらどうなるの?っていうのが今日の話題です。
まず、この学校は男女交際禁止ですと謳うこと自体、違法になることはないのかなと思います。
確かに、時代錯誤だろー、付き合うくらい好きにさせろよーと、「不当」かどうかという話は盛り上がるかと思いますが、法律的に、そのルールを制定した学校の判断が「違法」とまでは言いにくいのではと思います。それくらい、学校側に、校則をどう定めるかについて、広く判断できる権限が与えられていらからです。特に、私立の学校の場合は、より広い判断が認められて然るべきかと思います。
じゃ、学校は、男女交際した生徒を何でもかんでも退学にしていいかというと、それはそれでまた違います。
つまり、校則自体は適法であっても、それを適用する場面で、具体的な事情に照らして、学校側の対応が違法ですという判断になることがあるのです。
考えられる学校の対応としては、戒告(注意)のほか、自主退学の勧奨(生徒に退学した方がええよと促すこと)、退学処分(一方的に退学にすること)が考えられます。
自主退学の勧奨に応じて、生徒が退学した場合、生徒側が任意で退学したものと扱われますが、本当に任意といえるのか?って部分がよく問題になります。生徒から事情を聞き取るとき、無理矢理発言させてたり、退学届出すよう強制してたり、そんな場合は、もはや自主退学とはいえないねって判断をされ、退学処分と同じ規律に置かれます。
で、退学処分では、根拠となる校則の規定にあたるか?ってことのほか、重い重い退学処分じゃなくてももっと軽い処分で良かったんじゃないか?とか、それまでの手続が妥当だったか?ってところまで考慮されます。
例えば、校則に、「学業に専念するため男女交際禁止」と書かれていた場合、学業に支障をきたすくらいの「男女交際」を禁止してるだけではと解釈して、今回の交際は校則で言う恋愛にはあたらない。また、その生徒がそのほかの生活態度は問題なくてこれまで一度も戒告(注意)なんかも受けたことないのにいきなり交際で一発アウトは明らかにきつい。聞き取りの時、すごく威圧的とか不用な部分まで聞き取りをして本人混乱させてきちんと弁明(説明)の機会与えられなかった。などなど、生徒側としては、個別具体的なことを違法な事柄として主張していくわけです。
こんな風に大まかに分けて二段構えで考えていくのかなと思います。