お父さんやお母さんが仕事で働いてくれているおかげで、みんなは家に住めたり、ご飯を食べられたり、学校に行くことができたりします。
でも、仕事中にケガしてしまって、働けなくなることもあります。例えば、建築現場で働いている人は鉄筋が落ちてきたりしてケガをすることもありますし、会社員であっても荷物が落ちてきてけがをすることがあります。
軽いケガであれば、今後気を付けましょうね、で終わりますが、重大な怪我になると入院したり、仕事を休んだりすることになります。
このような場合、病院代、生活費はどのようになるのでしょうか。
日本では、会社は従業員を雇う時に、労災保険、という国の保険に入ることになっています。仕事中にケガをしたときの補償をする保険です。保険に入っていないブラック企業もあると聞きますが、国の制度ですので、ブラック企業が保険に入っていなくても、従業員は労災保険を使うことができるようになっています。
もちろん、すべての場合に補償がされるわけではありません。
①仕事中にケガをしたこと
②仕事に関係したことでケガをしたこと
が必要です。
例えば、お休みの日に遊びに行っている時にケガをした場合、労災保険は使えません。
また、仕事に行っている時でも、休み時間中バレーボールをしていた時のケガや同僚とのケンカは、仕事に関係したケガではないので、労災保険は使えません。
仕事中のケガで、仕事に関係したケガであれば、労災保険は使えます。そのケガをした理由が、自業自得、自分の不注意であっても、労災保険は使えるのです。
労災保険では、病院代は全額払ってくれます。
ただし、お給料は80%ほどしか払ってもらえません。
ですので、もしお父さんやお母さんが仕事のケガで働けなくなった場合は、無駄遣いを止めたり節約したりして、ケガの治療に集中できるよう協力しましょう。